蹴った石が派手な音をたてたから…。 俺はちょっとあせって、石の飛んだ先に急いだんだ。 そうしたら。 あいつがいた。 瞳が…。 赤くて…。 目が合わせられなくて、顔を逸らした。 「…こんなとこで何やってんだよ?」 「…別に」 「?」 なんかさっきの態度と違ったから……自分の言い方が悪かったのを、つい反省してしまった。 …つぅか、なんで俺が? …でも。 たかが玉子焼きで怒る俺も、かなりガキだよな。