「そぅかぁ。じゃあまた今回の男も朔じゃないんだ」

「だから……え?」


実果の男?


「あいつ彼氏いたんだ?」

「知らなかったの?まぁ、あたしも最近知ったんだけどさ」

姉ちゃんは俺が座っていた椅子に腰を下ろした。

「結構長いらしいんだけどさ、なんていうの? 楽しいって感じじゃなくてね」

「へぇ」

初耳だな。

「これでも心配してんだけど、朔は何にも聞いてなかったし」

…もしかしてそれできたのか?

「収穫ゼロかぁ」