玉子焼きは、男子永遠のお袋の味だ。

だから弁当には必ず、入ってなければならないもの。

そう!玉子焼きに始まり玉子焼きに終わるこのランチタイムが、至福の時というのに…。


言うにことかいて、この女は!


「だぁって、玉子足りなかったんだもん、仕方ないでしょ」

なんて、自分の弁当にはしっかり入れてやがる!

ゆうゆうと食べる姿にムカついた俺は、弁当箱を置き屋上の階段を駆け降りた。

「ちょ、あんた!待ちなさいよ!」

誰が待つか、バーカッ!