放課後、茜ちゃんの後を追った。


右手には、シャーペンを握りしめて!


だってさぁ〜!!


茜ちゃん、一人だしチャンスじゃん。


ちょっとツイてないか!


だけど、シャーペン持っている手には、汗がじわじわ…。


緊張は足まできてます。


下駄箱で靴を取り始めた瞬間!

俺は、ダッシュした。


わざと、走ってきました!って息を切らしてみたりして。


「あっ、あのさっ!?」


茜ちゃんは、びっくりした顔で俺を見る。


やっべえ〜!!
心臓飛び出そう。


だって、無表情の茜ちゃんなんだもん。


「……なに?」


俺は、後ろに隠してあった右手を出した。


「これ!茜ちゃんのかな?
こないだの、辞書から…」


頭がパニック状態。


「あっ…うん。私のだぁ!」


「ハァ〜!よかったぁ!」


ちょっと、息上げて言うと


「ありがとう!!走ってきたの?」


首を縦に振りながら、心の中は『ガッツポーズ』な俺。


ちょっと、さい先いいかも?



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