最近、彼らは特に忙しくしているみたいで、放課後の迎えもなく、会うのはテーマパークデート以来久しぶりだった。

そんなこともあり、余計に心臓がドキドキしている。



「来てくれてありがとう、愛華ちゃん」

「ううん。颯汰くんから連絡くれて嬉しかった!潮見さんからPV撮影に参加して欲しいって言われた時はびっくりしたけど……」

「あぁ、そういえばちゃんと言っていなかったね、ごめん」

「謝らなくても大丈夫!ただ、本当に私でいいのかなーって」



こんなかっこいい彼らの相手役が私に務まるのだろうか。

潮見さん曰く、平凡な一般人感がいいっていうことだけれど、確かにそれは満たしていると思う。

どこからどう見ても一般人の私。

でも、彼らと並ぶのは恐れ多すぎる。



「いいんだよ。絶対にぴったりだと思って俺が推薦したんだから!」

「そうそう!千秋くん天才っ!愛華ちゃんが相手役やってくれたら、僕、もっと頑張れちゃう!」

「千秋くん、莉音くん……」



2人は嬉しいことを言ってくれる。

それなら、私も彼らの力になりたい。