廉くんは私を受け止めてくれた。



「なんで愛華がここにいるんだよ。どうやって中に入った?」

「潮見さんに助けられてっ……て、今はそうじゃないの!」

「なんだよ、そんな息切らすほど慌ててきて」



廉くんの胸に飛び込んだまま、深呼吸をして息を整える。

そして、廉くんを見た。



「ステージの上の廉くんはとっても輝いてた。あんな大人数のファンがついてた!だから、廉くんはシャイニングにいて大丈夫。みんな応援してる。私も応援してる!」

「……っ」



私がそう言うと、廉くんは驚いているようだった。

そして廉くんはふっと笑う。



「愛華、お前そんなこと言うために急いで来たのかよ」

「だって、廉くん自信のなさそうだったから……」

「ふっ、確かに弱音吐いたこともあるけど、俺はシャイニングやめねーよ」

「本当に?」

「本当だ」



その言葉に私はほっと胸を撫で下ろす。



「俺、結構シャイニングのこと好きだし」



私の思っていた通りだった。

廉くんはあまり口にしないだけで、誰よりもシャイニングのことを愛してる。