「廉くーん!」



廉くんのカラーである紫色のペンライトを振ってアピールした。



「……っ!」



絶対に届くはずがないと思っていた。

それなのに、バッチリと合った目線。


もしかして私の声届いたの……?


たまたまかもしれない。

そう思うのに、嬉しくてたまらない。



「ねぇ!今、廉くんこっち見なかった!?」

「うん、多分」

「ヤバすぎるんだけどーっ!」



私以上にハイテンションの結菜。

自分のことかもしれないとテンションを上げている結菜にさえ嫉妬してしまう。

廉くんのことを独り占めしたい。

そう思ってしまう。

かっこいいよ、廉くん。

ほかのメンバーに負けてない。

廉くんはそこで輝いていていい人だよ。

シャイニングのみんなと一緒に。

みんなのアイドルである廉くんにはちょっと嫉妬もしちゃうけれど、いつもぶっきらぼうで素っ気ないけれど、とても優しくて、誰よりもシャイニングを愛していて、キラキラ輝いている廉くんが好き。

そう思った時には、体が動き始めていた。