「俺?今は大学に行ってるよ。理工学部なんだ」


「えっ、すごいね!私も頑張らないと」


私が男子校に通ってるってこと、知ってるのかな

知ってる、よね、


「姫華…今高校は楓月高校だろ?楽しいか?嫌なことされてない?」

「うん、あのね、昔から好きな男の子いるの知ってた?その男の子のことずっと探してるんだ。鮎川くんがその子に似てるんだけど」


「俺は知ってる。でも、真実は本人から聞くのがいいかもしれない。今日ずっと姫華の隣にいたぞ」

やっぱり鮎川くんはあの時の男の子なんだ


「姫華、もっと近くで顔みていい?」


私の耳に手を添えるお兄様

「うん」

お兄様の顔を近くで見るともっとかっこよくなってて、私は恥ずかしくて俯いてしまった