「あ……さひくん……」


「はーい、よくできましたー」


サラッと髪の毛を撫でる心地のいい大きな手が降ってきた。


朝陽くんは、あたしをドキドキさせることばかりを言う。


こんなの、初恋で初彼氏のあたしには、めちゃくちゃハードルが高いのに。


カフェインもとってるし、さっきまでよりもドキドキする。


でも全然イヤじゃない。


むしろ、もっともっと好きになっている感じ。


「朝陽くん」


って呼ぶと、先輩との距離が近づくみたいで、そのあとあたしは何度も何度も名前を呼んだ。