あれ? この感じ。どこかで……。


そう思ったとき、先輩は軽く華やかに笑って言った。


「もしくは、朝陽くんで」


「そんなそんな、朝陽くんなんて呼べません。


それに“朝陽先輩”だって、あたしにはおこがましいし、生意気だって思われちゃいます」


今朝の女子たちの様子や帰りの廊下や階段での視線や、


『朝陽くんなんかと付き合ったら、嫉妬にかられた女子になにされるかわからないんだよ』


っていう茉由ちゃんの言葉を思い出しながら断った。