「名前の呼び方なんだけど」


「え? 名前の呼び方?」


「そう。その小嶋先輩って言うのやめてほしいなぁ。なんか他人行儀じゃない?」


「え、でも」


小嶋先輩って呼ばなかったら、なんて呼べばいいんだろう?


とちょっとうろたえていると、小嶋先輩はテーブルにのりだすような感じで、あたしに視線を合わせて言った。


「朝陽先輩、そう呼んで」