「碧がみくに俺が医学部に行くと言って、俺はみくにカッコいいところを見せたいと思った。みくの夢がお嫁さんって聞いて、それで医学部受験を決めたんだ」


「えっと」


「だから、ありがとう。みくとの将来を真剣に考えて、俺もやっぱり医者になることにした。


それまではずっと迷っていたんだ。


両親が医者で忙しくて、ほとんど家にいなくて、家族のだんらんとかあったかい家庭とか、そういうものが欲しくても全然なかったから」


「朝陽くん」