朝陽くんの家に来てから、30分が経過した。


「いったいなにしてるんだろう、朝陽くん。きくさんに部屋を教えてもらって行ってみる?」


「待ってるから大丈夫だよ、そこまでしなくても。でも茉由ちゃん、きくさんに部屋を教えてもらってってどういう意味?」


「ん? そのままの意味だけど」


きょとんと不思議そうな顔をする茉由ちゃん。


「だって、茉由ちゃんと朝陽くんは、幼なじみなんでしょ?」