小町通りを眺めて歩いて
鎌倉駅付近に着くと、
ゆいは次の目的地へ向かい歩き始めた。

次は一体どこへ向かうのだろうと
思いながらあとを追う。

だが、
目的地までは結構な道のりがあるのか
15分経った今でもたどり着かない。

ゆいの横顔をチラリと盗み見ると
少しだけ呼吸が乱れて、
疲れた顔をしていた。



「ゆい。無理しないで休んだ方がいいよ。
すぐ近くで涼めるところが
あるはずだし……。」



僕は、ゆいに休むことを勧めたが
それを無視したのか聞こえなかったのか
スルーをして、
ただただ黙々と緩やかだったり、
急な上り坂を上り続けていた。