一同、しばしポカン。

「…え…。…えーと…?」

何と言って良いか分からない、みたいな顔で、シュニィはこちらを見つめた。

…ごめんな、本当。

訳分かんないよな。シュニィにしてみれば。

でも、実は俺達も意味分からん。

とりあえず…あの人魚姫を追わなくては。

「…済まん、シュニィ…。ちょっと…日を改めるよ」

事情も何も説明せず、俺はシュニィにそう言った。

「そ、そうですか…」

「ごめんな、本当…。何があったか説明したいんだけど…」

ちょっと、俺にも状況がよく分からなくてさ。

何処行ったんだよ、あの人魚。

とにかく、すぐに追いかけなくては。野放しにはしておけない。

「日を改めて、また説明しに来るよ」

「は、はい…分かりましたよ…」

「本当ごめん。お騒がせしました」

俺は、シュニィとアトラスに謝罪。

そして、改めて。

「行くぞ、シルナ。あいつを追わないと」

「あぁ…何だか厄介なことになったなぁ…」

「仕方ないだろ」

俺も我慢してるんだから、お前も我慢してくれ。

貝殻を開けてしまったのは、他でもない俺だからな。

ちゃんと、最後まで責任を持つつもりだよ。

全く、俺はもう二度と落とし物は拾いたくない。

俺とシルナはシュニィ達を残し、慌ただしく人魚姫を追いかけた。

あいつ、何処行きやがったんだ?