──────… 遂に計画を実行する週がやって来た。 会社も予定通り退職して、時間が出来た直子は誠に臨時休暇が取れたと嘘を言い、荷物を少しずつまとめていた。 週末が近づくにつれて、直子に少しの不安が過った。 "誠は何も気づいてないのだろうか?" 自室のタンスの中は既に空だ。 偶然、誠が見ていたら… そんな不安にかられ、眠れぬ夜もあった。