屋敷の奥へ進み、広い部屋へと入る。


そこには、豪勢な赤い長テーブルがあり、椅子が5こ並べてあった。


ジジに促され、魔王が上座に座り、KAIが魔王の脇に腰を下ろした。



「直ぐに娘と妻も来るからな。」


ジジが言うと同時に、KAI達が入って来た扉と反対側にある扉が開いた。


黒髪のウェーブが印象的なジジの妻。


その娘は、ストレートの黒髪を肩まで伸ばしていた。


「妻と娘の美幸だ。」


一同、一礼をした。


「美幸はKAIと会った事はないと思うが…」


ジジが口を開いた。


「美幸には、このまま魔王のシグレとKAIと共に夜王の城へと嫁ぐ事になる。異存はないな?」


ジジが美幸を見た。


美幸は微笑み、「はい。」と小さく答えた。