放課後、謙一とミオは屋上に居た。

「そういえば、ミオは何故KAIが来ると知った?」


「意思の疎通が出来ます。」


「流石、元付き人だな。」

ミオが驚いた顔をした。

「キオ様から聞いたの?」

「あぁ…」


謙一の心境は複雑だった。

ミオが前にKAIの付き人をしていた───


「悪いな。謙一、キオに話せたか?」


気付くとKAIがミオの横に立って居た。


「……あぁ。」


「うまくやってくれ。私は今から、父上と出掛けなくてはならなくてな。」


「わかった。」


「ミオ。謙一を頼む。」


「はい。」


KAIはいつの間にか消えていた。