美幸が自転車の存在に気づいたのは、家に着いてかだった。
「あっ!自転車!」
美幸は慌てて学校へ戻る道へと向かった。
運命の道に向かって────
美幸が学校に着き、自転車に乗り、帰路につく。
いきなり、自転車の勢いが和らいだ。
美幸は一瞬にして、誰かが荷台を掴んでいると判断し、振り向く。
その瞬間、腹部に熱を感じて見た。
「え…?」
美幸は地面に崩れ落ちる。
「君は何故、僕に気づいてくれないんだ?手紙も書いただろう?」
そう言うと、美幸を刺した男は美幸の腹部にめり込んだ刃物を抜いた。
「せん…せ……?」
「君は、美しかった。しかし、私には見向きもしない!手紙もたくさん書いたのに…」
「カハッ………………」
美幸は意識が薄れていく中、乃愛の顔が頭に過った。
「乃愛と仲直り出来て良かった…」