「乃愛?」 謙一はまだ空気が読めないのか、ケラケラ笑っている。 「見てる…」 「え?何?」 謙一が真剣な顔をしているキオと乃愛に話掛けた。 「謙一、うちら早退するって先生に伝えて」 「え?何でよ?!」 謙一の問いかけにも答えず、乃愛を抱える様にキオは鞄を持ち、教室を出た。