布団の中に入れた手で、君の手を握る。

あったかくなった手は、僕の手を握り返す。

「ねえ、好きなんだけど。」


僕がそういっても、君は返事をしない。








「…す、き……」








それだけ言って寝息を立て始める君はなんてずるいんだろう。


僕は君が起きるまで、この気持ちのままなんだよ。


本当に、ずるいなぁ。