「家電はメンテナンスが楽、かつ最新式のを勝手に選んだ」
手入れが楽なのは、里穂にとって重要ポイントだ。
「けど、インテリアは里穂の好きなようにしてもらおうと思って買ってない」
慎吾がち、ち、と指を横に振る。
「断っておくけど『カーテン買うの面倒だから、日除け用の厚紙でいい』なんて思ってないからな」
おどけたようにいうので、里穂はつい笑いだしてしまった。
「じゃ、荷解きだな。……あ、と」
慎吾が何か言いかけて、きびきびとしていた動きも止まった。
里穂が不思議そうに慎吾を見れば、微妙に視線を逸らしてる。
なおも彼を見つめていると、やがてふーっと大きく息を吐き出した。そのまま慎吾は再び部屋の外に出て行こうとする。
ついていっていいのか考えていると、手招きされた。
「ここ」
言いながら慎里がひとつのドアを開けた。
「君と住んだら、遠からず子供も生まれるかなと思って……。だったら、子供部屋があった方がいいよな、って考えてたのがこの部屋で」
里穂は目を見開いたまま、固まった。
手入れが楽なのは、里穂にとって重要ポイントだ。
「けど、インテリアは里穂の好きなようにしてもらおうと思って買ってない」
慎吾がち、ち、と指を横に振る。
「断っておくけど『カーテン買うの面倒だから、日除け用の厚紙でいい』なんて思ってないからな」
おどけたようにいうので、里穂はつい笑いだしてしまった。
「じゃ、荷解きだな。……あ、と」
慎吾が何か言いかけて、きびきびとしていた動きも止まった。
里穂が不思議そうに慎吾を見れば、微妙に視線を逸らしてる。
なおも彼を見つめていると、やがてふーっと大きく息を吐き出した。そのまま慎吾は再び部屋の外に出て行こうとする。
ついていっていいのか考えていると、手招きされた。
「ここ」
言いながら慎里がひとつのドアを開けた。
「君と住んだら、遠からず子供も生まれるかなと思って……。だったら、子供部屋があった方がいいよな、って考えてたのがこの部屋で」
里穂は目を見開いたまま、固まった。