は、恥ずかしい……。

「カップ麺しかないけどいい?」

「え、大丈夫じゃないです。今から買い物いきましょう」

「買い物かぁ……」

「いやですか?」

「嫌じゃないんだけど……まあいっか」

……?

買い物、嫌だったのかな?

まあ、本人がいいみたいだしいっか。

        * * *

「圭一さん、その格好……」

「あ、あぁ…ちょっと風邪気味で!」

「そ、そうですか……」

一度家に帰って準備し、また圭一さんと合流する。

黒いマスクをつけて帽子を深く被り、メガネをつけていた圭一さんを見て、私は言葉を失った。

ほ、本当に風邪なのかな……?

なんかもう不審者っぽく見える……。

周りの人も圭一さんのこと見てるし。

圭一さんもちょっと困ってる。

「圭一さん!私一人で買い物に行ってきますよ?」

「え、でも悪いし……」

「大丈夫です!何を食べたいですか?」

「……カレー」

「わかりました。圭一さんは家で待っててください」