「まおっち、おはよー……って!どうしたの⁉︎」

「お、おはよ、なっちゃん……ちょっと昨日、眠れなくて……」

「大丈夫?よく眠れる枕教えてあげようか?」

「ううんっ、大丈夫だよ。ありがとう」

昨日、あれ後からは普通に過ごしていたけど、圭一さんの考えがわからなくて、それを考えていたら遅い時間になってしまっていた。

だからか、なんだかフラフラするし、頭も痛い。

「麻織、大丈夫か?」

「う、うん!大丈夫だよ!」

「ホントか……?」

光一くんまで……そんなにひどい顔してるかな……?

クマができてるくらいだと思ってたんだけど……。

あ、それがひどい顔なのか……。

今日はしっかり寝なくちゃ!

          * * *

「……圭一さん?」

「ん?どうしたの、麻織」

「なんだか今日、距離が近くないですか……?」

普通なら、いつもの圭一さんの家。

いつもの圭一さん。

いつもの距離感。とくるはずなのに、いつもの距離感ではない!

「あ、気がついた?」

普段なら圭一さんは私の前の席に座ってご飯を食べるけど、今日は隣。

そして近い。

「ど、どうして……」

「どうしてって……昨日言ったでしょ?」

「……?」