「せんせーーーいっ!」


私は思いっきり北見先生に手を差し出した。



「おう、どうした?南」




「え!?今日ホワイトデーだよ!?」

「2月14日に渡したチョコレートは丁寧に返されたけど、チョコレートあげようとした私に何かないですか!?」

「あと私、高校三年で卒業だし、何か言うことないですか!?」

「「もう卒業だな、南。お前が卒業したら言おうと思ってたんだ」的なのないですか!?」




北見先生が私の顔を見つめて一言。


「ないな」