ボクは、爆弾人間。




汚れた空気で溢れてる、この町で生きてる。




今日も、ボクは、少年に石を投げられた。





これで、何回目だろう?



とうとう、とうとうとうとうがやって来た!





ドドドッドーバッカーン!ドッ!






爆弾人間のボクは、とうとうっ爆発したっ!






中からは、すずめが飛び出した!





優しい風が飛び出した!






海が飛び出した!




飛行機が飛び出した!








せっ扇風機が飛び出した!自分で飛んでるよ!




ほうきが飛び出した!






渇いた道を、はきながら!






みんな、風を作った!





必死に道を走って・・・・・・!



ボクは、ただただ、空を見ていた。





ボクが、灰になった体で見ていた空は、目を覚ました!

空は、



フーッ!




と、息を吐いて、町に風を作った。




ボクは、涙が出た・・・・・・。

目にゴミが入って、痛いとかじゃない。


初めて、美味しい空気を吸ったから。





初めて、新しい風を浴びたから。





トロンッ!





ボクの瞳は、倒れた。






瞳を閉じた。




また、爆弾人間でも、かまわない。






また、1人ぼっちで、石を投げられてもいい。






ボクは、また・・・・・・、生まれたい。



ここに、いたい・・・・・・、おいしい空気のあるところ。









ー空気は、ご飯です。ー