強制的に立たされ、戸惑う私。

オロオロしていると、男の人は振り向いてにやりと笑った。

「その、姫?ってやつにやりてーんだろ、
 りんご」

1つなくなったくらいで騒いでいた私だけど、姫のためって聞くと、どうしても体が動いちゃうの。

すっかり気分を良くして、スキップをしながら話した。

「姫はね、姫なの!」

「おお、そうだな。」

優しく微笑む男の人とおしゃべりしながらりんごを買った。

すごく幸せな時間だった。
こういうのって、好きだ。