「あっ……」

りんごが、車にひかれている。

「私のりんごがあ!姫に届けたいのにぃ‼︎」

うしろから近づく足音は、きっとあの男の人のもの。

泣き叫ぶ私に放った言葉は、

「おら。立て。買いに行くぞ、りんご。」

「うぇ?」

私を困らせた。