「来ちゃったじゃないです。今すぐに引き返してください」



「こら、愛莉っ。倒れた愛莉を運んでくれた恩人でしょう?」



そ、そうだけど……。




「……てことで、俺はどうしたらいい?」



ニヤニヤしている。


こんなの……。




「……食べてってください」



こう言うしかないじゃない。




今日の昼食は、オムライス。


理由は単純。今日の朝の特売で売られていた卵がとっても安かったから。




「オムライス、いいね。俺結構好き」


「そうですか。お客様に頼むのもあれなんですけど、3つ子と双子呼んできてもらってもいいです?」


「お安い御用です。愛ちゃん」




愛ちゃんって呼ぶのはやめてくれなさそう……。


それに、小さい時のことを思い出してからはなぜか少しだけ気まずい。