気付かなかった。 下、向いてたから。 涙、見られないように。 それが間違いだった。 鋭く聞こえる車のブレーキ音。 レイの声とともに あたしの体は飛んでいった。 「痛…っ」 足に感じた激しい痛み。 あれ…でもあたし生きてる。 今、車に跳ねられたよね? …てことは。 「レイーーーっ!!」 レイは血を流して倒れていた。 ウソでしょ?