授業開始のチャイムが鳴り響く中。
私は2階の廊下の窓を開ける。
まだ春の匂いを残す風が舞い込んで、私の胸より下まで伸びた髪をふわり、靡かせた。
……なんて爽やかな風なんだろう。
清美坂 真桜。
この私立櫻乃学園に通う一年生である私は、美しい山々が望めるこの学び舎の景色をそれなりに気に入っている。
スゥ…と鼻から息を吸い込んで口から吐き出せば、身体中の毒素が抜けて換気されるような感覚がした。
今日はなんかいいことありそうって、自然と口角が上がる。
そして私は、
「よいしょ」
その窓枠に足をかけた。
よーし、あの木に飛び移ろっ!
「お待ちください、お嬢様」
「……」
私は2階の廊下の窓を開ける。
まだ春の匂いを残す風が舞い込んで、私の胸より下まで伸びた髪をふわり、靡かせた。
……なんて爽やかな風なんだろう。
清美坂 真桜。
この私立櫻乃学園に通う一年生である私は、美しい山々が望めるこの学び舎の景色をそれなりに気に入っている。
スゥ…と鼻から息を吸い込んで口から吐き出せば、身体中の毒素が抜けて換気されるような感覚がした。
今日はなんかいいことありそうって、自然と口角が上がる。
そして私は、
「よいしょ」
その窓枠に足をかけた。
よーし、あの木に飛び移ろっ!
「お待ちください、お嬢様」
「……」