バンド以外で会える時間。
『次』が欲しくて。
太陽が顔を出したら、
これは全部夢の中の出来事になってしまいそうな気がして。
ユウはどういう気持ちだかわからないけれど、
これは、あたしなりのアピール。
バンドメンバーとしてのあたしじゃなくて、
バンド抜きにしたあたしも、ユウの中にいてほしくて。
話ながら歩いていると、すぐ駅に着いた。
同じ方面に帰る人はいなくて、エミ・シュウ・コウタの一人暮らし組みに改札口で別れを告げ、駅のホームでシノブとユウと別れた。
電車に揺られて、地元に着いた時には、
すでに太陽の光がまぶしかった。