「ユウ、ごめんね。あたし、ガーター出しすぎた。」
『ユウ』と口にするだけで、心臓が飛び出てしまいそうになる。
「気にすんなよ。ってか、まだ酔っ払ってるんじゃないの?顔赤いし。」
「えっ。あはは。そうかも。」
慌てて自分の頬を触る。
確かに熱い。
お酒飲んだ後でよかった。
気持ちに気づかれていないことにほっと胸をなでおろす。
「お酒飲んでなければもうちょっとうまいんだからね?今度はお酒飲んでないときに行こうよ。」
「だな。それにしても、れん、飲んでたからなぁ。」
席が遠くて、居酒屋では会話もしてないのに。
あたしのこと見てたのかと思うと、嬉しさと恥ずかしさがこみ上げてきた。
「えーっ。見てたの~?ユウもシノブも席遠いから、エミと飲んだくれてたんだよ。今度はユウも居酒屋で語ろうね。」
「おう。もちろん。」