「えっ?!」


恵はあたしのほうに向き直り、続けた。


「だって、あのシノブといるあの人、高明くんでしょ?あたしたちと仲良くなる前、いつも一緒だったじゃん。」



そんな時から見られてたのかぁ。


愛子が続ける。


「あっ。マジ、れんとお似合いじゃん!!ってか、付き合ってるんじゃないの?噂になってるよぉ?」



「えっ?!噂?!」


噂になっているなんて、全然知らなかった。

多分、高明くんも知らないはず・・・。


「そうなんだ。知らなかった。だけどね、高明くんは地元に彼女いるんだよ。」



女の子は噂話が大好きだ。

二人でいるところを誰かが見たという事実から、話がどんどん膨らんでいく。

噂に盛り上がっていただろう愛子と恵には申し訳ないが、事実を伝えた。