リハーサルを終えて、あたしたちは楽屋でタバコを吸う。
二人とも最近は学校の喫煙所にいないからなんだかとても懐かしく感じた。
「れんちゃん、本番もがんばってね。」
「はい。ありがとうございます。」
女でライブに出るのは、あたしだけだったせいか、部長以外のいろいろな先輩たちにも声をかけてもらった。
今回、エミはライブをするわけではなかったので、エミの姿を探しに行った。
楽屋を出て、客席を見ると、もうちらほらとお客さんも入っていてリハーサル中とは全く違っていて、見慣れたライブハウスの光景だった。
そんな客席を横目に見ながら、ライブハウスの外に出る。
外にも結構人はいたが、エミを探し出すことは簡単だった。