また、憂鬱な朝が来た。のそりと起き上がり部屋を出ると、少し肌寒く鳥肌が立つ。
「さむっ」
「あ、起きたの。俺もう行くから、家鍵ちゃんと閉めてけよ。」
ゆっくり頷くと、我が弟は学校へ旅立った。
「やっぱ、優は父さん似だな…。」しっかり者で余裕があって、常にハンカチを常備している優は
昔いた父さんによく似てた。

学校は何日ぶりだろう、多分今から行っても遅刻だし、行っても楽しくないのに学校に行く意味が分からない。とも思いつつ
少しワクワクしている僕は変態なんだろうか。

「おはよ!お前、めっっちゃ久しぶりだな。1ヶ月くらい?優くん元気?」
「うん、おはよ。元気なんじゃない?」
素っ気なくなってしまうが、内心すごく嬉しい。