しばらく走った後
2人して体力切れとなり、
肩で呼吸をしながらゆっくりと歩く。


「体力、落ちたなぁって
こういう瞬間すごく感じやすくなるよね。」

「確かに。
昔ならもっと走れてた気がする……」

「わかる!
きっとこれくらいじゃ息切れしてないよ!」


しばらく呼吸を整えるために
話すのを中断する。

数分が経ち、息切れも治った頃、
悠希くんが口を開く。


「ところで、
慌ててサボろうって口をついたものだから、
この後どこに行こうか
決めてなかったんだよね。

……どこか行きたいところある?」

「え?うーん……そうだなぁ。
公園、とか?この時期寒いかな。」

「いいよ!公園。行こう!」


そう言って楽しそうに笑う彼を見て、
思わず頬が緩んでしまう。

それから私たちは足早に公園へ向かった。