あからさまに
凹んだ顔をする悠希くんに驚き、
ワタワタと手を振る。


「あ、え、いや!!え?!
なんでそんなに凹んで……」

「美那穂ちゃんの手作りチョコが
食べたかったなぁって思っちゃって。

いや、貰えるだけ贅沢なのは分かってる。

だけどさ、貰えるなら……

好きな子からは手作りを貰いたいって
思うじゃん。」

「……え?」

「あれ、俺……」


自身の口から出た言葉は、
思わずこぼしてしまった言葉だったようで。

驚いた顔をしたものの、
何かを決心したように頷き、
そして恥ずかしそうに、
少しだけ頬を赤ながらも彼は私の方を向き、
一言一言、言葉を紡ぐ。