彼の身に着けているものの素材は、大層品質が良いものだし、程よく着古されている。動きにぎこちなさも無ければ、浮ついた様子もない。コスプレでないことなど、本当は一目でわかっていた。
(なんでこんな格好しているかも、大体予想がつくけど……)
一応現世では、この男とも初対面だ。最初から変な先入観を持つのは良くなかろう。
「主から聞いていたのと話が違う。女が体調を崩しているからここに来るように、と俺は言われた」
「……えぇ、その認識で間違ってません。先ほどまで私は具合が悪かったので」
無表情のまま、男は清香を真っすぐに見つめていた。その瞳からは、何を考えているのかさっぱり判断できない。
(しかし、相変わらず変な奴だけど、綺麗な顔してるんだよな~~)
男は大層整った顔立ちをしていた。東條を曇りなき正統派美少年とするならば、この男は、整った容貌をしているが、他の人間が立ち入れない世界観を持ち、大層捻くれている。そんな美しさだった。
恐らくその整った見てくれから、ある程度モテるのだろう。けれど、いつの間にか女の方が愛想をつかして勝手に去っていく……そういうタイプである。
(なんでこんな格好しているかも、大体予想がつくけど……)
一応現世では、この男とも初対面だ。最初から変な先入観を持つのは良くなかろう。
「主から聞いていたのと話が違う。女が体調を崩しているからここに来るように、と俺は言われた」
「……えぇ、その認識で間違ってません。先ほどまで私は具合が悪かったので」
無表情のまま、男は清香を真っすぐに見つめていた。その瞳からは、何を考えているのかさっぱり判断できない。
(しかし、相変わらず変な奴だけど、綺麗な顔してるんだよな~~)
男は大層整った顔立ちをしていた。東條を曇りなき正統派美少年とするならば、この男は、整った容貌をしているが、他の人間が立ち入れない世界観を持ち、大層捻くれている。そんな美しさだった。
恐らくその整った見てくれから、ある程度モテるのだろう。けれど、いつの間にか女の方が愛想をつかして勝手に去っていく……そういうタイプである。