柴崎くんにあんな声で呼ばれたら断れない……。


こんな私を構うなんて騙されてるとしか思えないけど私の心は素直にうなずいた。


みんな驚いたように私と柴崎くんを見ている。


私は小さくなりながらも歩いて柴崎くんの隣にちょこんと座る。



「聖奈ちゃん!?なんで兄さんのところに行くの!僕も連れてって!」



ドキドキしながら柴崎くんの隣に座っていると柚月が走ってきて、私の左隣に座る。


え……な、なんだろう、この地獄絵図。


私……柴崎兄弟に挟まれてる……。



「あはは!皇さん、めちゃくちゃ縮こまってる!お前ら、無理強いし過ぎなんじゃねぇの?」



ケラケラと笑っているのは月城くん。


その真面目そうな印象からは想像もできないほど明るく笑っている。


そ、そんな笑う人だったんだ……。



「別にいいだろ。……皇は俺たちの仲間なんだから」


ードキン。


なか、……ま。