足の下から感じる柚琉の温もり。ドキドキと心臓はさらに加速していくばかり。



「ふはっ。動揺してる聖奈も可愛い」


「〜〜っ、もう!んっ、……」



耳元で囁かれ、ドキッとして振り向く。


それと同時に柚琉が顎を持ち上げてキスをした。柚琉のくちびるが私のくちびるに当たり、ちゅ、とリップ音が部屋に響く。


柚琉は何度も何度も角度を変えてキスをする。


私は息をするのも忘れて、キスを受け止めるのに必死になった。



「はぁ、はぁ……柚琉、ん!」



どんどん、と胸を叩いて名前を呼ぶけどそれも聞こえないというふうにまたキスをする。


自分がいまどんな顔をしているのかなんて分からない。ただ脳みそが甘く溶けていくような感覚だけはやけにリアルに感じ取れて、そのまま溶けてしまいそうになった。



「……悪い、暴走した」



息をすることも忘れて耐えていると不意にキスを辞める柚琉。


いまだと思い、その瞬間に思いっきり深く息を吸う。