あぁ、もう疲れた。


一眠りしよう。


「起きろよ‼︎」


はいはい、なんですか。


起きてみると、私の制服が剥ぎ取られていた。


そして全員、私にカメラを向けている。


鈍感な私でも一瞬で状況を理解した。



「や、やめて」



「うるさい、手で隠すんじゃねぇよ」



なんでこんな酷いことできるのだろう。


もう、怖さとか忘れて悲しさが勝ってしまった。


非道すぎて呆れてくる。


だめだよ。心羽、気を確かに!絶対助けに行くから。


そんな声が聞こえた気がした。


うん、頑張る。


頑張れ、私。と、己を鼓舞した。



「ルカくんにさぁ」



恵美が突然口を開いた。



「告白したんだ。あたし」



「えっ」



「そしたらさ、心羽のことが好きだからごめんって言われたんだ…」



やっぱりそれは本当だったんだ。


ずっと疑っていた。


本当は吸血契約でいやいや好いてくれてるんじゃないかって。


でも違った。


でも、なんでこの話を今するんだろう。



「あたしね、ルカくんのことが好きなの」



「うん」



「そんな彼が好きな子だからさぞかし美人なんだろうなって思った。だけど、何?心羽⁉︎私の方が可愛いじゃん!」



そこまで言って恵美は泣き出した。