「5年間もふたりきりで暮らして『兄貴』でいられる自信がなかったから。フラれたら潔くここを出て、みあの前から姿を消す覚悟だったし」
「そうなの!?」
「ああ。でもこうして両想いになれたワケだし、これで結婚出来るな!なっ?みあ!」
「けっ!?」
『漣、あんまりみあを驚かせないで。結婚は母さん達が日本に帰ってきて、ふたりの、特にみあの気持ちを確かめてからって約束でしょ?』
な、なんか、なんか…
「…ごめん。情報量がすごくて頭痛くなってきた、」
『そうね、そうよね。ごめんなさいね。今日はゆっくり休みなさい』
「うん。そうさせてもらう。ごめんね母さん。またね、」
フラフラっとリビングをあとにすると、寝室の大きなベッドにダイブした。
ふう。と大きなため息をついた時、ギシッ…とベッドが大きく軋んだ。
「みあ、」
漣はわたしの傍らに寝転がるとお互いの息遣いを感じるほど顔を寄せてきた。