「僕、大人になったらみあと結婚する」

絶対にね。と、宣言した。

『最初は漣もまだ子供だったから、好き=結婚っていう安直な考えで言っているのかと思ったら、後で子供らしからぬ具体的な結婚までの流れを聞いてビックリしたというよりも、たまげたって感じだったわ』

「そもそもは、みあの方が俺のこと大好きだったんだよ?」

「…全っ然、覚えてない」

『そりゃそうよ、アンタまだ小さかったし。でも、漣の言うように当時のみあは間違いなく漣にベタ惚れだったわね』

フフッと母さんは当時を懐かしむように笑った。

「それはともかくとして、母さんと漣はいつからグルだったの?」

『あらぁ、グルとは失礼ね。可愛い息子の恋路を応援して何が悪いのよ』

「可愛い娘のことは考えてくれなかったわけ?」

『考えたわよぉ。考えたうえで、みあには漣しかいないと思ったの。実際にそうなったんだから細かい事は気にしないのっ』

まるで悪気のない母さんに頭を抱えていると、漣がわたしによしよししながら、