隼人、また背が伸びたのかな。手、大きいな。そんなことを考えていたら、バーンと理科室のドアが開いてドキーン!

隼人は私から離れる。私も隼人から離れた。別になんでもないんだからそのままでいたっていいのに、なんとなくお互い離れた。

「小笠原が自分がやったって言ったぞ!」

大輝が拳を上げて理科室に入ってくる。後ろから恭一郎さんと一緒に小笠原篤志が項垂れた様子で現れた。

「さあ、まずは茜さんに謝ってください。そして、ちゃんと説明してください」

恭一郎さんに促されて小笠原篤志は顔を上げる。ぐるりと理科室を見回して私と目が合った。

「深山さん、すいませんでした」