「俺は茜ちゃんに褒められたい。後でたっぷり褒めてね」

「うん」

光くんがわーいと喜ぶと、隼人は不機嫌そうにどかっと椅子に座った。ルカの携帯がピコンと鳴る。

「お見合いした女子から、小笠原目撃情報が入ったよ。裏庭にいるって」

「よっしゃ、俺が聞き出してくる!」

大輝が理科室のドアを勢いよく開けた向こう側に、先生と話を終えて戻ってきた恭一郎さんがいた。

「大輝だけだと心配なので、一緒に行ってきます」