「そ、そうなんだ」

それから、何か話をしながら歩いた気がするけれど、何も覚えていなかった。

学園に着くと、正門で大輝と恭一郎さんに会った。

「おはよっ!茜」

「おはようございます、茜さん」

2人が私の左右を陣取ると、いつの間にか隼人はいなくなっていた。廊下で話をしていた光くんとルカが走り寄ってくる。

「茜!おはよう」

「Bonjour!」

私は4人に囲まれながら教室へと向かう。4人にはたくさんのファンがいることがすぐに分かった。アルファクラスの中でも最高のイケメン男子たちと一緒にいる私は、それからずっと棘のある視線を嫌というほど浴びることになった。