「春野くん…だ、大丈夫?」


突然、笑い出した俺に心配そうな声をかけてくる花木先輩。


「すみません…。ちょっと八代先輩の疑問に思ってた行動がようやく俺の中で繋がって…思い出し笑いが…」


ふうっと、ようやく笑いが落ち着き、先輩にそう返答すると。


「…!!そうなの!瑛茉ちゃんって突拍子もないことするんだけど…それがまた良いのよね〜。考え方が柔軟と言うか…私も見習わないといけないとこなの」


間髪入れずに花木先輩が手放しで褒めるものだから、彼女からの八代先輩への評価の高さを再認識した。


「だな〜。俺も璃人も良い意味で柔軟性身につけさせられた1年だったし、俺としてはSAISONと瑛茉ちゃんが良ければ、またうちのマネージャーとして…璃人の担当で戻ってきてもらいたいくらいだけど」


軽い口調で言ってはいるものの、玲央さんは内心本気でそう思っているのだろう。

その証拠に目の奥が笑っていない。