「そうですね…八代…先輩は真面目な方です」
キャッキャッと、楽しそうに声をかけてくる花木先輩に対して、俺は苦笑いを浮かべつつ、そう答えた。
嘘は言っていない。
正直、この前俺達の数少ないデータを集めた収集力、そして、データを元に俺たちの今後伸びしろを見出した分析力には舌を巻いたし…彼女が真面目だという評価は俺も同様だ。
「こらこら、紗夜。まだ瑛茉ちゃん入って数日だろ?そんなに質問攻めしたって色々わかんないって」
「だって、瑛茉ちゃんの推してる子たちなんだもん。どういう子たちか気になるのは当然でしょ?それに、なんてったって瑛茉ちゃんの夢がようやく叶って…今年からSAISONのマネージャーになったんだよ?メンバーからの彼女の評価聞きたいじゃない」
ニヤッと微笑む花木先輩は、そこまで言うと再度俺に向き直り、
「で、春野くんから見た瑛茉ちゃんはどう??」
そう問いかけてくる。