「しょうがないじゃん。瑛茉ちゃんには瑛茉ちゃんの目標があるみたいだし。まぁ、俺も彼女がいてくれた方が助かったから続けてほしかったけど…璃人なんか本気で残念がってたし」
「ふふ。確かに璃人、瑛茉ちゃんのこと気に入ってたもんね。超良い子だし、仕事は完璧だし…うーん、今年もサブマネとして後輩スカウトしようかしら。でも、瑛茉ちゃんレベルの子なんか、中々いないわよね〜」
うーんと、考え込む花木先輩。
二人の会話から推測するに、瑛茉という子が昨年玲央さん達のグループで、サブマネをしていたみたいだけど…。
まさか…な。アイツのことではないだろうし。
頭の中で浮かんだ疑問を振り払い、俺は心の中で苦笑いを浮かべる。
それにしても、さっきの会話に気を取られてすっかり挨拶のタイミングを逃しちゃったな…。